忍者と遭遇!?興奮と恐怖の戸隠山登山


いよいよ憧れの戸隠山登山!
事前情報で、”蟻の塔渡り”という難所があることを知っていたので、朝から緊張しました。

旅館 横倉さんで朝ごはんをいただきます。ごはんがとっても美味しくて、何度もおかわりしちゃいました。

  この辺の水は山からきている美味しい水で、だからお米も美味しいんだそうです。

同日に宿泊していた二人組は学校の先生で、遠足の下見に飯縄山に登るとのこと。

地元の小学生も登れる山ですが、飯縄天狗の伝説で有名な信仰の山なので、いつかまた登りにきたいとおもいました。

  

旅館に大きなザックを預かっていただいて、小さなリュックを背負って戸隠神社の奥社まで、車で送っていただきました。

  
鳥居をくぐって進んでいくと、苔生した茅葺屋根に朱色が映える随身門が見えてきます。

  
天然記念物の杉並木がずっと続いていて、鳥居から奥社までは歩いて30分くらいかかります。

  
戸隠修験が盛んだった頃は、この杉並木に沿って修験道の大講堂や院坊があったようで、今はその跡や礎石が残っているばかりで寂しくもなります。
杉並木を歩いていると朝の冷んやりとした空気の中、木々の匂いが漂っていて神聖な空気に目が覚めてきます。

奥社のすぐ隣には九頭龍社があります。

  戸隠神社では天の岩戸が飛来して出来たという戸隠山にまつわる、天の岩戸開きの神事に功績がある神々を祀っていますが、この九頭龍社の九頭龍大神はそれ以前から地主神として祀られていたそうです。
現在でも毎朝、御神饌所で炊いたご飯を本殿に御供えするという儀式が行われていて、古い時代から続く信仰のかたちを伝えています。

奥社は天の岩戸を開いた天手力雄命を祀っています。

  
岩にくっついた形の拝殿です。

こちらで今日の登山が無事にいけますように、蟻の塔渡りを渡れますようにとお願いしました。
社殿のすぐ下に滝もあります。

  
神社の脇から山道に入ります。

  わたしは1人の登山なので、登山届けを出しました。
  
霊山なので、登山口に注連縄があります。
戸隠山は屏風のように切り立った壁になっています。

  

登りはなかなか傾斜がキツくて、どんどん暑くなってきました。鎖場もあります。

  
巻き道を登りきって、岩が抉れたところに石祠があります。

  
“百間長屋”という名前がついています。

  

進んだところで、行者修行跡に登る6〜7人のパーティに出会いました。

  
役行者が篭ったという窪みは高い位置にあり、鎖が下がっていますが、その鎖に手足をかけるのも難しくて、チャレンジしましたがクライミング技術のないわたしは身体が鎖で振れてしまい残念ながら登れませんでした。

そのパーティには女性もいらっしゃり、わたしは1人登山で心細かったので、ご一緒させていただくことを頼みました。
パーティのなかには地元の方で、戸隠山に詳しいおじさまがいて心強かったです。

蟻の塔渡りの前でこんな味方に出会えるなんて、さっきお願いしたばかりなのにもう叶った!戸隠山の神様ありがとうございます!とおもいました。

  
こんな大変な鎖場も、前に登っている人の足をかけている場所をみて、後ろからのアドバイスをきいたら、無事突破できました。1人だったら、だいぶ手こずったとおもいます。
  
キツイ山道の中であらわれる綺麗な花々に気がつくと癒されます。
  
 霧が出ているのであまり下が見えない分怖さは半減していますが、高いところも鎖で登ります。
そしていよいよ、蟻の塔渡り!!
  
両側が切り立った崖で、人が通れる幅が肩幅くらいしかない細い道を渡っていきます。

  
大きなザックでは絶対に渡れません。というのも、風などで身体が振れてしまい、バランスを崩したら一貫の終わりだからです。
また、生えてる木にザックが引っかかって、落ちて亡くなった方もいるそうです。

小さなリュックできて本当によかった!!
リュックをしっかり身体に固定します。

  
ここの崖から落ちた場合、途中で止まる場所がないので、怪我ではなく即死しかないそうです。怖いですね〜。
わたしは立って歩くことができず、しゃがみながら手も使いながらゆっくり前に進みました。
渡りはじめると、霧がちょっとづつ晴れていき、青空も覗けました。
  
さすが、修行の山だけあって厳しいお山だなとおもいました。

見ているととても怖いですが、実際に歩いてみると雨などでなければ岩は滑るような岩ではないので、落ちついて集中していれば大丈夫です。
でも、天候が崩れていたらとても怖いので、甘い考えで無茶は出来ない場所だとおもいます。

渡りおえると、ほーっと一息つきました。

  後から眺めてみても、自分があんなところを通ってきたのか…と信じられないような気持ちです。
最初は、時間の関係もあり山頂まで行ったらピストンで帰ろうかと思っていましたが、帰りにもう一度ここを渡るのは体力的にも精神的にも技術的にもムリだと考え、多少距離は伸びてもぐるっとまわって戸隠牧場から降りてくるコースを取ろうと決めました。

みんな揃って無事渡り終え、見晴らしが良いポイントへ。

ここで、ベテランのおじさまがザックの中からおもむろに取り出したのは、なんと法螺貝です!!

  
この方は、ストックではなくだいぶ擦り減らして短くなった金剛杖を使っていたので、只者じゃないな?と思っていたのですが、なんと本物の忍者なのでした!!
さすが忍者なので、本人は明言しませんが笑、まわりの人の言葉をきくとどうやらそのようです。
わたしは大興奮。戸隠忍者が残っていて、戸隠山で出会えるなんて!!

普段は戸隠の忍者に会えるので有名なお蕎麦屋さんをやっているそうです。
現代にも忍者がいる、普段は働いている、そんな世界はロマンがあるとおもいます。

珍しい半透明の銀龍草。龍神伝説のある戸隠山にぴったりです。

  
戸隠山山頂。1904m。山頂はあまりピークがなく、尾根が続いているのでちょっと地味です。

  
山頂近くでランチタイム。

蟻の塔渡りを渡り終えたら、また雲がもくもく出てきて、肌寒くなってきたのでカロリー摂取です。

  
迫力ある岩なみを見ながら
  
九頭龍山山頂。1883m。ここにも和歌山熊野修験の木札が奉納されていました。

  
一不動避難小屋までいって、ここから下りに入ります。このまま尾根をゆくと、五地蔵山の方につながります。

  
山道っていうか、ほぼ川じゃない?!っていう道を下ります。

  

こんな道にも鎖場。滑りそう!!手袋、ゴアテックスの登山靴は必須です。

  

蟻の塔渡り以外にも、こんな気を抜けない道があります。注意深く進んでいきます。

  

道っていうか川っていうか、むしろ滝です!笑

   
 下りながら忍者のおじさまにわたしが山岳信仰や修験道に関心があることを伝えると、「山伏や忍者ってどうゆう人間だったとおもう?」と尋ねられました。

おじさま曰く、当時のある種の土木技術者、水源や水質などを管理するインフラ整備の役割があったとのこと。

山を歩いて、農耕に必須の水源を見つける技術があったから、里の人の尊敬や崇拝を受けることができたのですね。

これはとても科学的な見方ですが、とても重要な側面だとおもいます。
お遍路中ほとほと感じたのは弘法大師空海さんが湧かせた湧水や温泉の多いこと多いこと。その全てが本当に空海さんが見つけたのかはわかりませんが、そんな伝説が多発するほど、空海さんの水源発見技術は周知の事実だったということですね。
また、讃岐には空海さんが整備した大規模土木工事でつくられた沼も残っています。この工事は難しく、讃岐の民の意見をうけてわざわざ朝廷が空海さんに頼んで派遣してつくったものです。
そして、高野山の土地神丹生都比売は、名前の通り丹、水銀に関わりがある女神です。丹は漆の朱色を作るのにも利用され、当時とても重要な採掘物でした。水源や水銀を押さえていることが、財源を確保し勢力を保つのに大きな役割を果たしたのだとおもいます。

興味深いお話をききながらそんなことに思いを巡らせました。下りも気を使いながら進むと、牧場の裏から出てくることになります。

  
牛たちがのんびり草を食んでいて、のどかな風景です。これをみて、無事登山が終わったと安心しました。
お遍路の石鎚山でだいぶ鍛えられたとおもっていましたが、戸隠山は自分史上最強の登っていて怖いと思ったお山です。

心して登らないと大変なことになるという厳しさをかんじて、背筋が伸びました。簡単にまた登りたいとは言えない山ですが、こうゆう修行の山に今回登ることができて本当に嬉しくおもいます。

  
可愛いポニーもいます。人懐こくて近づいてきます。
  
ここのソフトクリームが、生乳!ってかんじでめちゃくちゃ美味しかったです。霧雨の中歩いて寒かったのですが、食べる価値があります。

  
戸隠そばも美味しい〜。

パーティの皆さまには飛び入りにも関わらず、とても温かく迎えてもらって、楽しい登山になりました。
そのまま旅館に寄って、車で長野市内のゲストハウスまで送っていただきました。ありがとうございます。
  
“長野ゲストハウス 1166″へ。

部屋に荷物をおいてから、近所の大衆浴場”亀の湯”さんで登山の疲れを癒します。

  
古い町並みが残る市内をぶらぶらと歩いて、洋食屋さんでがっつりハンバーグを食べました。

   
 
翌日は善光寺、朝のおつとめを見るために早起きするのではやめに就寝しました。

  

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