ついに結願!88番大窪寺への山登り

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5/27 (水) お遍路31日目
ついにここまできました、お遍路最終日。晴天で今日も暑くなりそうです。

早朝前日にお会いした車のお遍路さんから電話があり、今日車で送ってあげるよ、と言われ、ありがたいが最終日なので歩いていきたいとお断りしました。
86番志度寺は近いので、たいや屋さんでゆっくりめの朝ごはんを食べてから出発。
泊まり客はわたしだけだったのか、色々時間も融通していただき、部屋もきれいで親切なご主人で良かったです。

7:30に86番志度寺へ。

  
ここには、有名な江戸時代の発明家、平賀源内のお墓があります。

  

境内に入ると、なんと前日にお会いした香川の車のお遍路さんのおばさま、おじさまがいました。

  
前日にもお会いした際に、「車で最後まで送ってあげるよ〜」と言われていたのですが、朝にも伝えたように最終日だし今日はこの旅を振り返りながら1日しっかり歩きたい、というわたしの気持ちを伝えてお断りしたので、最後の電話でもわかってくれたと思っていたので、わたしはびっくりしました。
一緒にお参りを終えてから、わざわざ朝早く来て下さってありがとうございます、とお礼を言って、どうしても歩いていきたい、と重ねて伝えましたが、「いいからいいから、朝から待ってたんだから!」と言われて、車に誘導されました。

わたしは旅のはじめに、”自分の気持ちより相手の親切を優先したほうがよい”ということを言われて、わたし自身その言葉に納得してそうしてきたつもりですが、このときは”遠慮じゃなくて、わたしの素直な気持ちを伝えているのに、どうしてわかってくれないの〜。昨日から何度も伝えているのに、今日は絶対に1人で歩きたいのに!”と思ってしまいました。
色々助けていただいたのに、こんな風に思うなんてわたしは勝手だし自己中かもしれません。
でも、このお遍路中に沢山の親切やさりげない優しさに触れたと同時に、ある種の押し付けや信仰の強要めいた出来事もあったので、最後くらいは誰かに気を使わず、自分に向き合う時間にしたいというのが正直な気持ちでした。
また、神社仏閣をめぐるのに誰かと一緒だと時間などに気を使いますが、1人なら自分の好きなだけそこにいられるというのも、わたしが1人でお参りしたい重要なポイントでした。

このお遍路の最後の場所で自分が何をどう感じるか、自分に集中したい!と心底思いました。

何度か押し問答の末、「頑固だね〜、でもこれくらい頑固じゃないと、若い女の子が親の反対押し切って歩き遍路をするのはムリだったんだね。アンタの気持ちはわかったよ」と今度こそ納得してもらって、ここで見送ってもらいました。

9:00にさぬき市の日切地蔵にお参りします。

  
こじんまりとしていますが、緑の影が濃い境内で休まりました。

  
87番 長尾寺の奥の院になるそうです。
9:40に87番 長尾寺へ。

  
平地にある広々としたお寺です。

納経所も広く、休憩スペースではお茶が飲めて、生き返りました。
先を目指して歩きはじめますが、兎に角暑い‼︎

でも、1人でただただ歩いている、この瞬間の贅沢さやありがたさをかみしめていると、だんだん楽しくなってきます。

人気のない山へ向かう坂道を登っていると、降ってきたお遍路さんに出会い、あんぱんをいただきました。

遍路シールも少なくなり、目印もないような道なので、道も合ってるとわかって一安心。ペースをあげて、前山おへんろ交流サロンへ行きました。

  

中は涼しくて、荷物を置いて冷たい水をもらって一息つきます。

そこで、歩き遍路の記念品とDVDをいただきました。

  

ありがたいです!がんばったかいがありますね〜。
そこで帰りのバスの時間を教えてもらいました。

  

88番を打ったあとどうするかはノープランで、また1番まで歩いて御礼参りをするというのもいいなあと思っていましたが、サロンのおじさま曰く、それは最近人気になってきたけれど、本来は高野山の金剛峰寺に御礼参りに行くか京都の東寺に行くかが良い、といいアドバイスをもらいました。

空海さんの作った、修行の道場が高野山で、学問の道場が東寺だからだそうです。

それをきいて、高野山には遍路前に行ったし、京都に行こうかな?という気持ちが芽生えました。

それからおへんろサロン内の資料を見学します。
昔は納め札を俵に入れて家の屋根に入れいていたり、

  江戸時代は人の往来は自由ではなかったので、お遍路用の通行手形があったことなどわかって興味深かったです。

  

サロンからのルートはいくつかありますが、わたしはハードな山登りを選びました。
女体山に入るとすぐに神社があります。

  
ここまで来られた御礼と、最後まで無事で居られるようお願いしました。

山道は楽しいです。

  
お山のパワーっていうのはやっぱりすごくて、ただ山道を歩いているだけなのに、どんどん清い気持ちになって、感謝しながら歩けました。

道標に「遍路とは 歩くことなり

人生とは 遍路なり」

  
という一文があり、その通りだよなあと心に沁みました。
最後の険しい登りの前に、ちょうど目の前の岩に栄養ドリンクの空き瓶が置いてあり、無視できずに拾いました。

“こんな神聖なお山に、ゴミを置きっぱなしにするなんて、なんてことだよ〜!”と思いました。

たしかに、景気付けに飲みたくなるハードな登りだし、出来るだけ荷物は軽くしたい気持ちはよくわかりますが、なんのために遍路をやっているのか考えたら本末転倒ですよね。

お山だけでなく、人気のない遍路道でゴミがある場所はいくつかありました。

車が通る場所もあるので、その全てがお遍路さんのゴミとは思いませんが、遍路文化を残し広めていくためにも遍路道を汚すようなことがないようにしていかなくてはなあと思いました。

鎖場を登ると、少し開けたところに石の祠があります。

  
その先に岩づたいに歩くと、遠くに空と海。

山と歩いてきた町も小さく見えます。

まさに”空海”という風景。

  
美しくて、ここまで登ってきたかいがあったなあと、何度も心のシャッターを切りました。

そこから下って、200m脇道の奥の院へ。バッグパックを置いて向かいます。

  

お堂の脇に、崖に入るかのような祠がいくつもあり、巨石信仰が感じられます。

  

山道を少しくだると、お寺の屋根が見えました。

裏手から入って、15:00ついに88番 大窪寺に到着。

  
感極まって、歩きながら涙が滲みました。
大師堂で空海さんに丁寧に御礼を述べました。

  
納経所では2000円で結願証書を書いてもらいました。

  

  
嬉しい〜〜‼︎31目でついに結願したか、と実感が湧きます。(途中の寄り道も含めたら33日。)
境内を浸りながらウロウロしていたら、あっというまに15:51。

慌ててコミュニティバスに乗ります。
大窪寺について、遍路が完結して自分で思ったより満足したので、1番には行かずこのまま大阪に向かうことにしました。翌日に京都に行く予定です。

バスの中で、以前あったお遍路さんに再会。今日歩けるとこまで歩いて、バスで宿まで帰って、明日大窪寺に行くそう。わたしは終わって疲れたのかバスでウトウト。
バス会社についたところで乗り継ぎを確認すると、高速バスは予約はもうできないが空席があるから乗れるとのこと。
志度のバス停で降りて、階段を登って高速バス乗り場に入って待ちます。

乗車時にチケットを買って、無事出発。

橋を渡って本州に戻ります。
  
なんばには20:00頃到着。

四国では良くある白装束も、大阪では目立ちます。
高野山に行く前に泊まったゲストハウスに電話したら空きがあって一安心、地下のカレー屋で腹ごしらえします。

隣のサラリーマン2人組みのおじさのうち上司の方が、バスでお遍路をまわっていたそうで、話しかけてくださり、盛り上がりました。わたしと2人で、遍路を知らないという部下の方に、遍路はいいよ〜とオススメしました笑。

なんばのゲストハウス、guesthouse Bace point では夜中の2時くらいまでマカオ、香港、ソウルの女の子達と、ガールズトークで盛り上がりました。

  
大阪まで戻ってきて、現実に帰ってきた実感がわきました。

飲みもの108

朱印300✖︎3 900

証書2000

バス3700

カレー500

ゲストハウス2800

計10008円

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