4月22日
5:00起床し、5:30に台湾の女の子アンジェリカと一緒にゲストハウスをでました。
朝の清々しい光の中、沢山の苔むした供養塔が並んでいます。
中には新しいものもあって、彼女が立ち止って手を合わせていたのは東日本大震災のものでした。
一緒に手を合わせてから、奥の院へ。
この橋から先が空海さんのいる聖域ということで、橋を渡る前に一度礼をします。
ここから先は写真もNGです。
6:00になると、茶金の衣の僧侶3人が、布をマスクのようにつけて、大きな木の駕籠のような箱で御膳を運んできます。
空海さんはこの高野山の奥の院でずっと瞑想されているとのことで、毎朝僧侶が空海さんの朝ごはんを用意しているのだそうです。このメニューは、仏前にそなえるような生野菜とかではなく、火を通して自分たち僧侶が一緒に食べれるような、ちゃんとしたごはんなんだそうです。
奥の院の御廟の中で御膳を箱から出して並べて、お経がはじまります。
わたしとアンジェリカは、せっかくなので靴を脱いで、赤いマットの上で一緒に手を合わせました。
一連のお経が終わるまで約1時間で、4月でもダウンを着ていてもまだ寒いし、足の感覚が無くなって大変でした笑
これが毎朝6:00と10:30にある“生身供”です。
その後、大きな拝殿の裏にぐるっとまわって、空海さんの瞑想している場所のすぐ前まで行って、ごあいさつしました。
こんなに空海さんの近くにいる!!というのが嬉しくて興奮しました。
今日これから結縁灌頂をするということ、その後四国へお遍路へ行くことを報告して、無事に結願できますようにとお願いしました。
それからアンジェリカと別れて、わたしは大師教会へ。
8:30に結縁灌頂の受付に行ったのに、もうすでに整理券が第4班の10:45からの回でした。
連休前なのに、さすが1200年祭、すごい人だなあ…。
授戒を受ける時間があったので、入檀料500円を納めて、堂内へ。
阿闍梨様から十善戒をきいて、それを守ってよく生きれるようにという誓いをあらたにしました。
その授戒を一緒に受けた方が、高野山の参与会に入っているということで、一緒についていくと4人まで無料で入場できるというので、
霊宝館に連れて行ってもらいました。
サントリー美術館で感動した八大童子にもう一度会えて嬉しい!!
紅顔の美少年ってかんじの制多伽童子が可愛すぎます。
最後の展示室の聖観音様も優しい顔をしていて癒されました。
10:45からついに、念願の、旅の目的の一つでもあった結縁灌頂へ。
灌頂とは、本来インドで王様の即位や立太子の式典で、四大海の水を頭に注ぎ全世界の掌握を象徴する行為でしたが、仏教に取り入れられたものです。
僧侶が修行をおさめて一定の位となったことを証明して受けるものですが、僧侶でないわたしたちが受けれる灌頂があり、
それが仏様との縁を結んでいただく結縁灌頂です。
暗い堂内でお話を聞き、儀式の心得をきいてから、前の人の背中に指をつけた状態で目隠しをされ、目隠しをして歩いていきます。
堂内は、幾人もの僧侶の読経の声が響いていて、自分も必死に真言を唱えることに集中しながらついていきます。
集中してるはずなのに、お坊さんが背中にそっと手を当てて方向転換してくれるのに胸キュンしたり、
お坊さんの声ってなんであんなに通るんだろう?ってことに感心する余裕がありました笑
曼荼羅に向かって華を投下して、目隠しを外され、華の落ちたところの仏様を見て結縁することができました。
三鈷の木の三又の葉のお守りや、結縁仏のお守りを頂いて、堂の外にでると、あの暗闇の中の荘厳な雰囲気と外の明るさのギャップがすごくて、くらくらきちゃいました。
とても神秘的で神聖な儀式でした。1200年というこの機会に受けることができて良かったです!
無事に結縁灌頂を受け終わりほっとしたので、食欲がわいてきて、精進料理を食べに「中央食堂 さんぼう」さんへ。
揚げあんかけ豆腐美味しかった~!!
皇族が滞在したという金箔の部屋や炊事場、石庭など広くて素晴らしかったです。
お茶とお菓子を頂きながら説法がきけて、「仏は遠い世界にいるのではなく、身近な人の中にある」というお話が感動的でした。
わたしの中にも少しでも仏の要素はある、てかそうありたいし、だれの中にもそれはあるはずで、わたしにいじわるだったあの人だってほんとはそういう良さをもっている…ハズ!!
それを忘れないようにしたいとおもう。
伽藍では京都 真言宗智山派 智積院 のお坊さんの参拝行列がありました。
東京の高尾山や千葉の成田山などわたしが縁のある真言宗のお寺は智山派が多かったので、拝見できてうれしかったです。
それからゲストハウスまで、高野山にたくさんある寺院や坊を回ってきました。
金剛三昧院では特別拝観の愛染明王にお参りしました。
1200年記念の特別拝観が沢山あってありがたかったです。玉眼の睨みのきいた、素敵な仏像でした。
ここは高野山で現存する一番古い建物である多宝塔や庭も美しいかったです。芝生を保つために雑草を抜いているおじいさんがいて、尊いなあと思いました。
そこから少し歩いたところで、有名な豆腐屋「濱田屋」があり、イートインで高野豆腐をわさび醤油で食べました。
クリーミィで濃厚で、すっごく美味しかったです。2日くらいしかもたないそうなので、ここにきて食べるのが一番かと思います。
刈萱堂のご住職さんは気さくな江戸っ子で、これから四国遍路に行くというとすごく心配をしてくれました。
アドバイスや厳しい助言をもらって、ちょっとわたしは四国遍路を甘く考えているのかなとひるみました。
恵光院の本堂と毘沙門天にお参りして、若い僧侶の方が門のところに沢山いたので、ナイトツアーのことを聞いてみると、今日はこれから何百人と宿泊客が来るので催行しないが、明日なら可能性があるとのこと。
明日を楽しみにして、近くの熊谷寺へ。浄土宗にも縁のある寺で、ここでも若い僧侶が3人くらいでコツコツと雑草を抜いていて、こうした地道な努力があって、綺麗に保たれているんだなあとおもいました。
夕食は、昼間は贅沢したので、カップうどんで安くすませる。
同じゲストハウに、もう11回も歩き遍路をしているおじさんがいて、色々アドバイスをもらいました。
やっぱり先に高野山来てよかった!
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