だいぶ時間が空いてしまいましたが、秋の京都旅行についての記事を書いていたんでした。
色々あって季節外れの記事になってしまいますが、続きです。笑
1日目の比叡山についてはこちら。
2日目は京都の反対側の山裾、高雄のほうへ行きました。こちらで、三寺回るのが目的です。
バスで右京区梅ヶ畑へ。
栂ノ尾バス停で降りると、山がグッと近く感じます。
栂ノ尾山 高山寺は明恵上人が開いた真言宗のお寺です。
こちらには国宝の鳥獣戯画があることで有名で、拝観券もこのとおり可愛いです。
国宝で明恵上人のいた鎌倉時代からある建物、石水院へ。
石水院の受付近くに撮影禁止と書かれていますが、確認したところ、位牌や仏像など部屋の内部の撮影は禁止、庭や善財童子の撮影は(邪魔にならなければ)OKとのことです。
石水院の廂の間には、富岡鉄舟の横額の下に、可愛らしい善財童子がいます。
善財童子とは、華厳経で仏道修行する童子です。この童子を明恵上人は敬愛していて、住房には善財五十五善知識の絵を掛け、善財童子の木像を置いたそうです。
広い座敷にはぽつぽつと美術品がおかれ、背後には開け放した障子から一面緑が見えて、とても気持ちの良い空間です。
運慶作と伝承の、可愛らしい子犬の像が飾ってありました。
そして、鳥獣戯画の絵巻がずらっと長く開いた形で展示されています。
本物の巻物は奈良国立博物館にあり、これは複製ですが、筆のいきおいなどかんじられますし、やっぱり図録なんかで切れ切れになった写真でみるより、こうして巻物状でみるほうがアニメーションのような動きや躍動感がかんじられて良かったです。
しかも、博物館や企画展だと沢山の拝観者でぎゅうぎゅうになりながら観なければいけませんが、このときはわたしの他にもう一組の家族しか拝観者がおらず、心行くまでじっくりと絵巻に熱中できました。
ウサギやカエルやサルが人間のように相撲をとったりじゃれたりしている様子はとってもかわいくて、観ていてニヤニヤしちゃいます。
明恵上人は可愛いもの好きだったんでしょうね~。まちがいない。
絵巻を堪能したあとは、縁側のところに座って、足をぶらぶらさせながら、緑に囲まれた空気を肺いっぱいに吸って、ところどころ紅葉で色づいている木々を探してぼーっとしました。
風が通って、本当に気持ちの良い場所です。
人気もなく、いつまでも居られそうな居心地の良いばしょで、のんびりできました。
ここにずっと立っているだろう善財童子さんの眺める風景はこんなかんじ。
緑が多いお庭で、良い眺めですね。
最後に、友人への鳥獣戯画ハンカチのお土産を選びました。
御朱印帳はまだあるのですが、あまりに高山寺の鳥獣戯画御朱印帳が可愛すぎて、買ってしまいました。
うーん、帳ばっかり増えてしまうな。まあ、追いつくようにたくさん神社仏閣回ればいっか!笑
画像にはピンク色のものがないんですが、わたしが買ったのでその時は最後でした。淡い薄紅色で、上品でとっても可愛いのです。人気色だったようですね。
参道も庭も木々に囲まれて、寺内はとても広いですが濃密な緑の匂いがします。
日本最古の茶園があったり、
山の中にいる!!ってかんじが気持ち良いです。
広い参道を進んでいくと・・・
金堂があります。ひっそりと釈迦如来がいらっしゃいます。
行きとはちがった側の出口からでました。
鳥獣戯画絵巻だけでなく、善財童子も可愛いし、石水院からの眺めも素敵だし、境内を歩くだけで山歩きしているような緑のシャワー浴びれるし、もう見どころ満載も満載な高山寺、京都市内から少し遠いですが、すっごく良かったです。おススメです。
それから歩いて5分ほどで赤い欄干が素敵な指月橋につきます。
ここを渡ると、すぐに 槇尾山 西明寺さんの境内です。
空海さんの甥っ子であり、十大弟子の一人である智泉さんがこのあと行く神護寺の別院として創建したといわれています。
智泉さんとても優秀で空海さんに可愛がられていたのですが、空海さんより先に亡くなり、空海さんはその死をいたく悲しんだそうです。
本堂に上がらせてもらいました。
ここもご本尊は釈迦如来像です。本堂は元禄時代に再建されたもので、時代をかんじる落ち着いた雰囲気です。飾り模様などが細かかった記憶があります。(あやふや)笑
こちらは聖天堂です。
垂れ幕に巾着と大根の図像があるのが不思議におもって撮ったものです。
あとから調べてみると、この大根と巾着のモチーフは聖天さんを表す図像のようです。
聖天さんこと歓喜天は元はインドの神様で、ゾウの頭に人間の身体をもった男女の神さま、もしくは一人でも表されることがある、仏教に取り入れられ夫婦和合などのご利益で一般的に知られています。
でも、聖天さんは基本的に秘仏のところが多く、厨子に入れられていたり、お堂の扉自体が閉めきられたままの状態がほとんどです。
それはこの神さまの力が強いからだとか、お祀りの仕方が難しいとか言われていますが、本当のところはよくわかりません。
でも、確かに東京の高尾山薬王院の歓喜天さんも扉が閉じられていました。
・巾着
単体で表される歓喜天(男天)が持っていることが多いため。ご利益が大きいことを示す
・大根
歓喜天の供物であるため。大根の白色は息災を意味し、食すると、体内の毒や煩悩を消す作用があると信じられていた。
この他に三叉戟を持っていることもあるそうです。
10月の終わりでしたが、山に近いからかちらほら紅葉は始まっていました。
でも、紅葉シーズンにはまだまだ早く、そのため紅葉している木は少なく物足りないですが、その分人も少なかったので、静かな境内をゆっくり歩けるので、この時期に来るのも良かったですよ~。
西明寺さんの周りには川を観ながら食事ができるお店がありました。シーズンはさぞ賑わっているとおもいます。
でも、さすが観光地の値段なので、もうちょっと懐に優しいお食事処はないかな~と神護寺さんのほうへ向かいます。
西明寺から10分くらいで到着しました。神護寺入口付近にある、観光ホテルの一階に土産物屋と喫茶店があります。
もうお腹がへっていたので、こちらで名物“にしんそば”を食べました。
西明寺さんの近くと差額はそんなになかったから、あっちで食べたほうが景色を堪能できたかな笑。
でもママさんの笑顔が素敵で、ほっと一息つけました。
長くなってしまったので、神護寺については後編で。
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