金沢能登旅①憧れの霊山白山 靄のけぶる登拝

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去年の9月の終わりに友人を訪ねて、石川県を旅しました。

そのときに、憧れだった白山や漆の産地である輪島にもようやく行くことができました。

 

「白山」はそのシンプルで美しい名前から、いつからか頭の中に印象強くのこっていました。

深田久弥さんの『日本百名山:87白山』を抜粋します。

「日本人は大ていふるさと(故郷)の山を持っている。
山の大小遠近はあっても、
故郷(ふるさと)の守護神のような山を持っている。
そして、
その山を眺めながら育ち成人して故郷を離れても、
その山の姿は心に残っている。
どんなに世相が変わってもその山だけは、
昔のままで“あたたかく”故郷の人を迎えてくれる。

私の故郷の山は白山(はくさん)であった。
白山は生家の2階からも、小学校の門からも、
鮒釣りの川辺からも、泳ぎに行く海岸の砂丘からも、
つまり私の故郷の町(大聖寺)のどこからでも見えた、
(通りの)真正面に気高く美しく見えた。
それは名の通り1年の半分は白い山であった。

(中略)

夕方日本海に沈む太陽の余映を受けて、
白山が薔薇色に染まるひと時は、
美しいものの究極であった。

みるみるうちに薄鼠に暮れて行くまでの、
暫くの間の微妙な色彩の推移は、
この世のものとは思われなかった。」

わたしの白山のイメージは、この文章を呼んでなんて綺麗なお山なんだろうとうっとりしたところから出来上がったとおもいます。

車で白山登山公園別当出合登山口まで向かい、そこに駐車して登り始めました。

タスキがあったので、コメントと名前を記載してたすき掛けして登ります。

登山口付近で霧のような小雨がパラパラと降ってきており、参道に向かう吊り橋がけぶっていて、ここから霊山の神域であるというような雰囲気がムンムンと出ていました。

晴天の登山ももちろん素晴らしいですが、わたしはこうやって霧が山肌を覆うように降りてくる光景をみると、

山の異界さや神々しさを感じるので、これはこれで素敵だなと思う山の風景です。

12:00頃こちらの小屋でご飯食べることに。

吐く息も、あたりも白いです。寒くてあまり休憩すると体が冷えそうなのでおにぎりをサッと食べて早めに出発しました。

 

登山シーズンも終わりごろだからか、あまり人がおらず、登山口でであった女性と友人と女子3人組パーティで

写真など撮りながらわいわい進みます。

霧の中に、秋の色合いが綺麗な山の景色を楽しめます。

途中登るのにぴったりの「ボコ岩」という大岩を発見。これは登らずにはおれない!!

なんか神々しい写真が撮れました(笑)

月山の雰囲気にも似てますね。霊峰白山登山道の道の行方が霧の中で、あの世に続いているような、

神域に入っていくような気持になりました。

稜線にはいってから高い木もなく、風除けがないので、歩くのがつらいくらいの突風を体に受けます。

それで体感温度も寒くて、ここはけっこうきつかったです。しかも、あとちょっとで頂上だけど見えなくて、

ここからの時間がとても長く感じました。

最後に少しだけ青空が見えました。

 

後ろを振り返って、今まで登ってきた道をみるとこんなかんじ。

山小屋の赤い屋根が見えるとほっとします。14:30に山小屋到着。

大きな山小屋ですね。

荷物をおいて、濡れた雨具を乾燥室でかけたり、着替えたりします。

部屋はこんな感じ。閑散期だったので、泊まっている方は他にもいましたが、この部屋は友人と二人だけで

個室のようでした。

もってきたポテチも標高の高さでパンパンに膨らんでいます。これをみると、いかに地上から高いところに来たのかが実感できます。

それから、山小屋裏手にある白山神社奥宮へ。

このお宮の更に先にある最高峰御前峰に奥宮があります。青空は一瞬で、霧が濃くなってなにも見えなくなってきたので、奥宮は明日の朝ご来光のときに登拝することにして、まずはこちらで本日無事山小屋に辿りつけたお礼を言いました。

白山は開山1300年の記念の年でした。

白山は養老元年(717)、越前(福井県)の僧泰澄が登拝し、翌年に奥宮を祀ったとのことです。

ある日夢で「白山に来たれ」と呼ばれて、36歳のときに誰も登ったことのない白山に弟子とともに登ったとのこです。

「白山は、最高峰の御前峰(ごぜんがみね・2702m)を中心に、大汝峰(おおなんじみね・2684m)、剣ヶ峰(けんがみね・2677m)、別山(べつざん・2399m)を主峰とする峰々の総称です。1億年余り前には、湖底にありましたが、その後少しずつ盛り上がってきて、何度も噴火を繰り返し、今日の姿になりました。」白山比咩神社HP

この高い山がかつては海底だったなんて、びっくりです。地球の、マグマのパワーのすごさを感じます。

石川、福井、岐阜、富山の4県にまたがっていて、修験道の盛んな頃はそれぞれからの登り口が作られ、修行登山路=「禅定道」として発展していったそうです。

加賀馬場、越前馬場、美濃馬場の拠点ができました。馬場とは、そこで馬をつないで、そこから神域は徒歩で入るという境の場所です。現在それぞれその馬場があったばしょに白山神社があります。

翌日は奥宮を参拝してから、下山後加賀馬場のあとにある白山比咩神社に行く予定でした。

「しらやまひめじんじゃ」という音の響きも綺麗で、ずっと行きたいと思っていた神社です。

 

明日のご来光を楽しみに、早めに就寝しました。

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