山鉾といえば夏の京都の祇園祭が有名ですが、わたしは大津の山鉾も好きです。
お祭りの規模が大津の街の中で、観光客も多すぎず、昔ながらの地元のお祭り感が残っています。
10月第一土日で行われるようで、2018年は10月6日に宵山、7日に本祭があるようです。
その前に9月30に曳山行事の“山建て”、“曳きはじめ”があるとのことでしたが、あいにくの台風上陸で中止となっています。
大津祭は京町三丁目の天孫神社の祭礼です。かつては四宮神社と呼ばれていたので、四宮祭とも呼ばれています。
滋賀県の無形民俗文化財に指定されています。
お祭りの始まりはいつ頃なのか明確な資料はないようですが、曳山が取り入れられ始めたのは江戸時代のはじめ頃。
寛永12年(1635)の「牽山由来覚書」(西行桜狸山保存会蔵)に
「礼当日に鍛冶屋町の塩売(塩屋)治兵衛なる者が、狸の面をかぶり踊ったところ、人が集まり賑わったので、2年後に竹からみの屋台を作り、木綿を張り、10年あまり昇ぎ歩いていた。治兵衛、老年になり元利8年(1622)から狸の腹鼓をうつ糸からくりを昇いでいたが、寛永12年から地車を付けて子供衆に曳かせた」
という文章が残っているそうで、市井の人の中から生まれたお祭りだということがわかって、面白いなあとおもいました。
「四宮祭礼牽山永代伝記」には寛永15年から祇園鉾に似せた山鉾を曳き始めたという記録が残っていて、その後141年かけて14基の山鉾が出来たそうです。
江戸時代から残るそれぞれの山に能楽や故事から由来したモチーフが飾られており、これらにからくりが施されています。
このからくりを演じることを所望(しょうもん)と言うそうで、本祭の巡行中20数カ所で曳山の巡行を止めて、この所望が行われます。
大津の町は大津百町といって古都の街並みが残っています。お祭りの山があるエリアも、1時間くらいでぐるっと回れるちょうどよい大きさで、JR大津駅から京阪浜大津駅の間にあります。
商店街の中に山のからくりがおいてあるところもありました。
中京町の享保3年(1718)創建の源氏山は、紫式部が石山寺で源氏物語を書いているところです。
所望は石山をかたどった岩の中から、潮汲み馬、御所車、かさ持ち、木履持ちなどが現れては消えていきます。回り舞台の原型であるといわれており、現存するものでは、全国で二番目に古いものとのこと。
石山寺は大津にあるお寺で、その名の通り石の山の上に本堂があって、とても素敵なお寺なのでまたブログで紹介したいなとおもいます。
山鉾のお囃子も町内ごとに違っています。
お囃子体験できるところがあったり。
近所の教会も一緒に催し物をやっていたり、いいなあとおもいました。
灼熱と人ごみの祇園祭より、お祭り本来の良さが味わえる大津祭、おススメなのでぜひ足をはこんでみてください。
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