平安衣装で那智の滝 熊野古道3日目

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いよいよ最終日。熊野三山巡り3日目です。今日の目的地は那智の滝。

この日は朝から少し雨がぱらついていました。

 

那智勝浦駅前から8:55のバスで大門坂へ。9:14分に大門坂駐車場バス停に到着。

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ここからすぐ近くの大門坂茶屋さんへ。

平安衣装をレンタルでき、着付けまでしてくれます。体験コースは衣装を着たまま那智の滝までお参りして帰ってくるまででたったの3000円です!!安すぎる!!熊野価格なのか・・・

モデルコースで1時間だけその辺を歩くより、一応時間は決まっていますが、那智大社までお参りして帰ってくるので間に合うので、絶対体験コースにしたほうがお得だと思います!!

 

友人とともに平安美人に大変身。

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緑の深い熊野古道の木立のなかに、朱や緋色の衣装が華やかで目立ちます。

 

女性は朱色に金の模様が入った、平安時代の女性の旅装束である壺装束の衣装です。

笠に蚊帳がついていたり、首から昔は経典などを入れていたという飾りもつけてもらえます。

また、肩のあたりに付ける緋色のたすき?のような布は、この赤の色が魔除けや護身になると信じられていたそうです。

 

男性は平安時代の水干などがあるようです。

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ただ、このとき8月だったのですが、特に夏用冬用で衣装が変わるわけではないのか、生地が厚めのしっかりしたものだったのでめっちゃ暑かったです!!笑

そこだけは注意が必要です・・・おしゃれに我慢はつきものですが。

 

着替えて外に出ると、雨は霧雨くらいになっていました。

よかった~と安堵したのもつかの間、汗をだらだらかきながら大門坂を登っていきます。

 

化粧がどんどん流れていきます・・・笑

荷物は置いてきて小銭ぐらいしか携行していなかったのですが、この衣装だとすっぴんだと負けてしまうので、口紅くらい忍ばせれば良かったな~と後悔。

 

でも、道行く人から素敵~という言葉などをもらえて、頑張ったかいがあるなあと思いました。

また、昔の人は旅の全工程、例えば京都とからずっとこの格好で歩いてきていたわけで、その大変さが身に染みて感じられました。

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道はちょっと険しくなり足元が草履なのでゆっくりと進みます。杖も貸していただけたので、ありがたく頼りました。

 

多気王子に到着。熊野古道九十九王子最後の王子跡です。この旅もあと少しで終わるんだなと実感が湧いてきました。

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森の中にはこんな立派な、ご神気を感じるような木があります。

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雨が上がりはじめて、靄のような、霧のようなものがたちこめて、幻想的な雰囲気の中歩いていきます。

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木立の合間から那智の滝が見えると、遠くても神々しくて嬉しくなります。

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那智山熊野権現の赤い鳥居についたときには、完全に雨が止んでいました。

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熊野那智大社境内にも立派なご神木があります。こちらはその後お遍路前に再訪した際に胎内くぐりをしました。

 

 

熊野権現ということで、もちろん那智大社も熊野本宮大社、熊野速玉大社とおなじく神仏習合の信仰があります。

那智の拝殿の主祭神は熊野牟須美神で、千手観音を本持仏としており、現世利益の信仰がありました。

那智大社のすぐ隣には、青岸渡寺というお寺があります。こちらの本尊は那智の滝の滝壺から開基の裸形上人が得たという如意輪観音です。

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明治時代の神仏分離令のとき、熊野本宮大社、熊野速玉大社では仏堂は全て廃され神道だけにされましたが、熊野那智大社だけは如意輪堂が破却を逃れて、後に青岸渡寺として復興したそうです。

 

こちらの欄干から、朱色の三重塔と那智の滝が良くみえます。

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ここからまた古道を進み、那智の滝に近づくべく飛瀧神社へ。

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前日まで晴れが続いていたので、那智の滝の水量は少なそうだと思っていましたが、バスや木立の中の雨にぬれないときに降ってくれて水量が増えていて、立派な滝を見ることができました。

でも、着物をきて歩くときには支障ないように雨が上がってくれていたので、これは熊野の神さまのはからいじゃないかとおもってテンションがあがりました。

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那智の滝は、美しく神々しくて、落ちる水のエネルギーがすごかったです。

飛瀧神社のご神体であり、那智の信仰はこの滝信仰が発祥といわれています。

古代の人々が、ようやっと山を登ってきて、空間を割るように高いところから一直線に落ちる滝をみつけたときの衝撃と喜びを想像しました。こんな素晴らしいものは拝むしかない!って気持ちになるとおもいます。自然の素晴らしい造形にはかなわないなあとおもいます。

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さらに拝観料を払えば、もっと滝壺の近くにいけます。

欄干から手をだすと水の飛沫がかかる距離です。冷たくて涼しくて気持ちが良いです。

飛沫と一緒に、滝の清らかで激しいパワーももらえる気がして、言葉少なにただひたすら滝を眺めて、全身で気持ちよさを感じました。

いつまででもいたい場所です。でも、人気の観光地でもあるので、しばらく充電させてもらったら場所は譲り合いですね。

 

延命水という滝と同じ水を持ち帰れるので、家族のためにもいただいて帰りました。

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最後に可愛い三本足の烏みくじをひくと、なんと大吉でした。

もうこの旅自体がとても運が良くて楽しくて、もう十分ラッキーだったなとおもいました。

 

たっぷり那智を満喫して、平安の貴婦人から現代女子に戻って下山。

勝浦から高速バスで関東まで帰るので、乗り場など確認してから温泉に入りに浦島まで船で渡ります。

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浦島温泉ヴィレッジは館内がとても広く、沢山の温泉に別れていて、日帰り入浴もできます。

そしてなんといっても、素晴らしいのは忘帰洞という洞窟温泉です。

これは「帰るのを忘れてしまうほど気持ちの良い湯」という和歌が詠まれたという洞窟の中にあります。

 

とても素晴らしい見晴らしで、遠くに船が見えます。洞窟なのでガラスなどなく、大海原となんの境もなく接していて、裸で大自然の真っただ中にいる感じがします。

仁王立ちになって、真っ裸で太平洋と向き合うなんてそうそう経験できません。

うっかり前に出すぎると、釣り人のおじさまなどから見えてしまいそうでしたが、

 

裸の自分 対 海

ってすごい一体感でした。

 

他にも2つの温泉に入って、旅の汗を流し、汗と疲れとともに全ての煩わしいことが流れていくような気になりました。

2時間たっぷりデトックスできました。

 

最後の晩餐はまぐろづくし定食。生、煮、焼、揚、をすべてまぐろで味わいました。大満足。

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身体もリラックスしたところで、高速バスで就寝。

 

距離が長いのでやっぱりお尻は痛くなりましたが、早朝池袋についてからもまだ和歌山で得たパワーが残っているようにおもいました。

 

熊野古道を歩いて、熊野三山といわれる本宮、新宮、那智を巡った旅を終えてみると、旅全体を通して平安のときから「蟻の熊野詣」と言われるくらい多くの人々がこの道を歩いた魅力がわかったような気がしました。

昔、不治の病だったらい病(今のハンセン病)などに罹った病人は、旅の食事を少し持たされて、着の身着のまま熊野を目指す旅に出たといいます。

発症したら家に閉じ込められるか、村八分になるかという時代、病院も薬もなかったそういう時代には、もちろん社会保障はないし、ただただ死にに行くための旅というのは、どれほど辛いものだったか。

そんな中、有名な小栗判官の伝説にもあるように、たとえ足がなくなっても、這ってでも熊野に行きたい、というのは、それほどまでに熊野がなんでも受け入れてくれる神域だったからだとおもいます。

 

熊野には「老若男女を問わず、貴賤を問わず、浄不浄を問わず、信不信を問わず」という有名な言葉があります。修験道の聖地にしては珍しく女人にも開かれていて、病人、その他どんな人でも、よそでは“ケガレ”として忌むものとしてみられた者も、仏教も神道も密教も修験道も、なんでも受け入れて許容し、共存してきたからこそ、ここまで多くの人の信仰の道として残ってきたのだと思います。熊野の存在が他に行く当てのない人々にとってどんなに心の拠り所となっていたか。

その懐の深さ、それこそが熊野の魅力だとおもいます。

明治の神仏分離令については、たびたびこのブログでも批判をしているので、読んでくださっている方は耳にタコかもしれませんが、神道と仏教がくっついて独自のカオスっぷりが素敵だった熊野権現の信仰も少なからず打撃を受けたようですが、今日でもここには異なった宗教が重なり合ってお互いに影響しあいつつ一緒に在る、そういう場所だなとおもいました。

 

それが、神社や山や滝ではなく“道”である熊野古道が世界遺産に認定された意味だとおもうのです。

この巡礼の道が、平和的共存の稀有な例だからです。世界中に色んな世界遺産があり、中東には今では異なる宗教が重なり合って聖域を持っているところもありますが、熊野ほど溶け込んで境目が曖昧な、無理なく混ざり合っているのが自然な状態にでいられる聖地があるでしょうか。お坊さんも山伏も神主もどんなかっこうでも、熊野では気にせず神社でも寺でも入れます。熊野は「信不信を問わない」のです。

誰でも、来たかったら来ていいし、拝みたかったら好きに拝めばいいよってスタンス。

 

大好きです!

 

いつか全ての道程を歩いてみたいし、吉野から入る道も気になります。

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そして、日本にこんな美しい場所があったことを今まで知らなかったのはもったいなかったと思うほど自然が綺麗で、人も暖かくて優しい場所なので、変わらず残っていってくれることを望んでいます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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