うるし祭 秋の嵐山 法輪寺

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11月13日は毎年京都の嵐山の法輪寺さんで“うるし祭”があるということで、今年行ってみることができました。

この11月13日が「うるしの日」です。日本漆工芸協会が1985(昭和60)年に制定したそうです。なぜこの日かというと、平安時代のこの日に、文徳天皇の第一皇子・惟喬親王が京都・嵐山の法輪寺に参籠し、その満願の日が11月13日だったそうです。

以前から漆関係者の祭日で、 親方が職人に酒や菓子などを配り労をねぎらう日であったと言われています。

境内にのぼりや、幕がかかっています。

法輪寺は漆の他に、珍しい“電気・電波の守り神”電気電磁波の祖神・電電宮も祀られています。

そのため電波の発展の基を築いたエジソンとヘルツも称えられていました。

神社でエジソンをみるとは…!

この、良いものは何でも讃えちゃう感が日本っぽいカオスでよいですね。

境内はちょうど紅葉の季節で、もみじが綺麗でした。

多宝塔の横にはお針の供養塔もあります。

うるし祭は、11時から本堂の中で狂言・神鳴(かみなり)が奉納されていました。

※通常本堂内は写真撮影禁止ですが、狂言はOKでした。

腰を打った雷さまに針を打つシーンはコミカルで可愛かったですが、舞を舞うシーンになるとぐっと場の雰囲気が変わったように思いました。

日本の舞踊の四股を踏むには呪術的な要素があると言われていますが、本当にそうだとおもいます。

ドンっと足を踏み鳴らすたびに何か場が変わっていくようにおもいました。

その後、本堂内の本尊・虚空蔵菩薩にお参りしました。小さめですが綺麗なお顔でパワーが凝縮されているような仏さまだったとおもいます。

虚空蔵菩薩は知恵の菩薩さまで、平安時代当時、漆塗りは日本にあったものの、まだ大陸のような綺麗な成型や漆の技術が日本になく、それをどうにかしたいとおもった惟喬親王が、法輪寺でお百度参りをしたそうです。

惟喬親王は、第一皇子でありながら母の後ろ盾が弱く、皇位は弟の第四皇子の惟仁親王(清和天皇)が継ぎました。

官位を務めて病気になってから出家して隠棲していた時に、滋賀の住民に木工技術を伝えたのが木地師のはじまりであると言われています。漆や木地にかかわりがある皇子で、そういった職業集団は移動しながら成型をたてていたこともあり、サンカ集団や定住しない人々、中央の制度とは離れたところで生きている人たちと、隠棲した皇子に関係があるというのは面白いなとおもいます。

山伏や職業集団と中央の政権とは相容れないもののようで、東北の出羽三山の修験にはこれまた異形の皇子・蜂子皇子が開祖だったりして、聖なるものと賤しまれるもの、その両極は端と端のようでぐるっと回って意外と近いというのがわたしが興味を惹かれるところです。

 

惟喬親王が満願の日したこの日、漆の製法を虚空蔵菩薩さんから伝授されたお祭りの日に、お参りができて良かったです。

じつは、わたしも長年漆についてやりたいとおもっていることがあって、それがだいぶ実現できそうになってきました。

今回は、その報告と、うるしのためにわたしができること、やろうと思っていることをお話して、漆の守り神でもある虚空蔵菩薩さんに聞いてほしかったというのがあります。

こまかくご報告してから、おみくじをひいたところ、大吉が出ました。

「み山の中にありて道徳を修するがように人々内心にまことをつくすべきなり。道徳忠誠の功あらわれてあつく用いらるる出世のずいそうあらわるるなり。」

わたし1人でできることではなく、多くの人の協力を得て進めていくことなので、このおみくじの最初の文はすごく刺さったアドバイスでした。また、大吉といえども、「君子の位を得るような人なら上昇できるが、凡人なら力不足で吉にならない」とあるので、自分が君子とまでは言えませんが、ひとかどの人物となって事をなせるような人間でありたいとおもいます。

お守りを購入して、パワーを入れていただくようにお願いしました。

嵐山で桂川を眺めながら、あつあつの湯豆腐をいただきながら、今回自分のタイミングと重なるときに法輪寺のうるし祭に来れて良かったとおもいました。

この後嵐山エリアで行きたかった車折神社にも寄ったので、そちらもまたブログに書きたいとおもいます。

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