前日 縄文杉までの10時間近くの工程を歩いたのにもかかわらず、4日目のこの日も朝から登山へ出発!
屋久島には、百名山の宮之浦岳もありますが、ガイドブックを見て天にそびえる天柱石がすごくかっこよかったので、こっちに行くことを決めました。
この日に一緒に来た友人は仕事のため一足先に帰ったので、一人旅になります。といっても、前日と引き続き山岳太郎さんでガイドさんを付けました。
ガイドさんもそれぞれ個性や得意分野があります。
この日のガイドさんは、鳥に詳しくて、鳥の鳴き声から種類を教えてくれたり、わたしが気が付かないところにいる野鳥に気づいたりしていて、すごいなあとおもいました。
鳥や草木に詳しい人って尊敬します。わたしも山の木や花、高山植物は見分けられるようになりたいなあ。
こういうのって本を読んでも全然頭に入ってこないので、詳しい人と一緒に山に入って、実物を見ながら教えてもらうのが一番記憶に残ります。
そして、鳥を好きな人は大抵写真が上手(特に男性)なので、沢山ベストショットを撮ってくださいました!
いつも一人で山に登ったり一人旅したりしていると、自分の写真って誰か知らない人に声をかけないと撮ってもらえないので、ハードルが高いんですよね。
自撮り棒はまだ抵抗があるし…。
写真の上手なガイドさんを頼むと、山の案内だけではなく、旅の記録も充実して二度おいしいです。
そのガイドさんのおかげで、いつもより多めにわたしも写っています笑
太忠岳へは、安房から16キロ行ったところのヤクスギランドから登り始めます。
7:30登山開始。
ヤクスギランドから登山口に入ると、またこの緑の空間が広がっています。
屋久島は奥深い森でも、やはり南の島だからか、森の中も明るく感じます。
そして、至る所に水が湧いています。登山のときって、荷物で重要なのは雨具と食料、水です。
最低コレだけあれば、生き延びることが出来るとおもいます。で、特に水分補給は、疲労やエネルギーの回復、熱中症の予防などに重要で、必ず多めに持ち歩かなくてはいけません。
ただ、水を背負って歩くのも、ほとんど重りをしょっているのと同じことなので、結構大変です。
特にわたしは、登山のときの重い荷物が一番苦手で、重いことによって疲れてしまうのが不安の種でした。
しかし、屋久島、その心配は皆無です!!
もちろん最低限の水分は持ち歩く必要がありますが、至る所に水が湧いているので、無くなったら山中で汲めます。
1日目、2日目と雨に苦労しましたが、屋久島では年中3日くらいのサイクルで雨が降っています。
雨が上がって気温が上がると水蒸気で雲が発生し、雨を降らせ、また雨が上がり、日が出ると雲が出来て…という自然のサイクルが、島の海と山の地形で廻っているからです。
だから、何日か滞在するなら、絶対雨の日はあるということですね。笑
なので、屋久島トレッキングを考えている方は、絶対にレインウエアは必要です。
島でレンタルしてくれるお店もあります。
その、確実に雨が降る自然システムのおかげで、山の中でも多くの湧き水、川に出会うことができるという、恩恵にもあずかれます。
この太忠岳に向かうコースでも、途中釈迦杉のあたりと、もう一か所の計2カ所で水補給ポイントがあります。なので、多少荷物の水は少なめでも何とかなります。ありがたい~。
さて、沢山の屋久杉の中森を進んでいくと、“ひげ長老”なんて素敵な名前がついている木もあります。ディズニーの映画とかに出てきそう。喋りそう。
こちらの木も立派です。
「あなたはいつからここにいるんですか」
「自分まだまだひよっこなんで、2000年くらいっスよ~」
森の中には、石楠花やツツジも咲いていました。
緑の中にピンクや白の可憐な花があると、本当に嬉しくなります。
誰が見るとも知らない場所で、綺麗に咲いている花。そういうものに、わたしもなりたい笑
天文年間に伐採され、その後再生したという若い屋久杉の多い天文の森を過ぎると、急登になります。30分ぐらいずっと急登が続くので、けっこうしんどいですが、それを越えると目の前に急にこの巨石が現れます。
11:30 太忠岳(1497m)山頂に到着。
山梨の瑞牆山や金峰山もそうですが、わたし頂上に巨石がある山って大好きです!!!
頂上に辿りついて、その不思議な岩の造形をみていると、大地のパワーを感じて、神々しくて、大興奮します。
絶対、神さまがここをめがけて降りてくるだろうなっていう、神々しさです。
古代の人の巨石信仰や磐座信仰って、だから気持ちがすっごく良くわかる。
苦労して汗をかいて山を登って、頂上でこんな凄いものに出会ったら、そりゃ拝むよね!ってなる。
ロープを使って、見晴らしの良いところまで登ります。
そこから見る風景。まるで「もののけ姫」でモロが巨石の上から見たような景色です。
人工物の無い、太古からの森が広がっています。
わたしも気分はモロの君になって、目の前にある小岩の方に登りました。
吠えてます。「ワオーン!!」
いい年して恥ずかしい?ここにはガイドさんの他に人間なんていないんだから大丈夫です!笑
目の前に広がる、自然:自分の贅沢な空間を味わいました。
天忠岩には、“誰が、どうやって、置いたの?!”という石の祠が、岩の間にあります。
この日はわたしたちの他に、この太忠岳にくる登山客がいなかったので、岩の上で昼食を食べ、ゴロゴロ日向ぼっこをしてのんびり過ごしました。
天気2日続きましたが、この時点で白い雲が発生し始め、1時間後には視界が真っ白になりました。
たった1時間でも天候が全然変わってしまうんですね。あの景色が見られてラッキーでした。
最後にこの天柱岩の姿を目に焼き付けます。
下山を開始して、ヤクスギランドまで戻ります。
時間に余裕があったので、ヤクスギランドの面白い木で遊びました。
大きな木が口を開けていて、食べられそうだ~!!
いつ見てもおもうけど、ゼンマイの渦巻ってきれい。これも神秘を感じます。
屋久島というと、縄文杉や白谷雲水峡が有名ですが、太忠岳も日帰りで登山が楽しめる素敵な山です。しかも人があまりおらず、静かな森を楽しめます。
天柱岩も一見の価値アリのカッコいい巨石なので、ぜひこれから屋久島に行かれる方は太忠岳も行ってみてください。おススメです。
次回で屋久島旅最後になります。
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